学校歯科健康診断について
学校保健安全計画に基づいて
毎年6月30日までに実施する

健康診断の基準

  @検査室内の準備/机・椅子の配置照明のチェック(養護教論)
  A学級担任、記録者との打ち合わせ
   
  B検査器具/あらかじめ全健康診断対象者の数だけ滅菌した歯鏡・ピンセット・探針(必要な時)等を用意
 
 
健康診断のすすめ方   口の中だけを診査するのではなく、健康診断票の左から順に行う。
  @問診
視診
触診
顔面、口の状態を外部から診査
  A口の開閉状態、顎関節の状態を診査
  B口腔内 歯列・咬合の状態、歯肉の状態、歯垢の付着状態、歯の状態(歯式の欄)、その他の疾患異常
歯の疾病および異常の有無の検査は、
処置および指導を要する者の選定に重点を置く
WHOによる口腔保健活動の調査に用いられる未処置う歯の検出基準(口腔検査法、WHO1987)
う歯:小窩・列溝、平滑面ともに、軟化底、軟化壁、くっさく性病巣が探知できればう歯とする。治療途中の仮封処置歯もう歯である。隣接面であっても探針をもって確実にう蝕病巣を探知しなければならない。繰り返すが、疑わしい場合はう歯としてはならない。
う蝕検出にあたっての留意事項
@触診圧 小窩列溝で150〜250グラム
平滑面で50〜150グラム
A隣接面の視診の結果、う蝕がありそうだが探針が入らないため軟化牙質を確認できない場合は、まずCOとして事後処置へ
児童・生徒健康診断票(歯・口腔)
●小学校5年生の記入例 (記入例の項目をクリックして下さい)

◆顎関節(がくかんせつ)
1.判定基準
0 (異常なし)
顎関節部咀嚼筋の異常を認めず開口・閉口時に障害・偏位・疼痛などの異常所見がなく、本人から異常の訴えのない者。
1 (要観察歯)
開口・閉口時に明らかに下顎の偏位が認められる者。開口・閉口時に顎関節部に雑音が認められる者。
2 (要精検)
@顎関節部あるいは咀嚼筋に疼痛が認められる者。
A開口・閉口時に顎関節部あるいは咀嚼筋に疼痛を訴える者。
B開口時にニ横指以下の開口障害が認められる者。
   
2.判定「2」とは
  判定基準で示したように咀嚼筋あるいは顎関節部における疼痛および閉口障害の現存する場合は「2」と判定し、それ以外は保健調査を重視し、経過を観察することが大切です。
◆歯列・咬合(しれつ・こうごう)
判定に際して
  「1」(要観察) 注意を要する。軽度の不正咬合。
  「2」(要精検) 精査を勧める。重度の不正咬合。矯正治療が必要と判断されるもの。
「精密検査」を判断する基準
  ・精密検査を受けさせなければならないと判断するのはかなり重度の不正咬合としており、少々の歯並びの乱れをさしているものではありません。
・しかも、教育の立場からみているのですから、その歯並びの悪さが咀嚼障害があるとか、発音障害があるとか、歯並びが原因で精神的影響がでていて、児童・生徒の学習に支障をきたすような場合がここで言う精密検査の必要なものとなるのです。
日学歯からの不正咬合の判定基準
  1.反対咬合 三歯以上の反対咬合
  2.上顎前突 OJ 8mm.以上 デンタルミラーの直径T/2程度
  3.開咬 上下前歯切縁間垂直的に6mm.以上の空隙のあるもの
デンタルミラーのホルダーの太さ以上
歯冠長の1/3以下のものは除外
  4.叢生(そうせい) 隣接歯がお互いの歯冠幅径のT/4以上重なりあっているもの
  5.正中離開 上下中切歯間に6mm.以上の空隙のあるもの
デンタルミラーのホルダーの太さ程度
◆歯垢の状態(しこう)
前歯部唇面で視診によって判断
0 (良好)
ほとんど歯垢の付着なし
1 (若干の付着)
歯面の1/3以下に歯垢の付着を認める者、刷掃指導を要する者
2 (相当の付着)
歯面の1/3を越えて歯垢の付着を認める者、場合によっては生活習慣に問題があって健康相談を行う必要のあるもの
◆歯肉の状態(しにく)
前歯部を視診によって観察
  (異常なし)
1 (要観察)
歯肉に軽度の炎症がある者で、定期的な観察が必要な者(定期的な観察が必要)
(注意深い歯の清掃で消退する程度の歯肉炎)
2 (要精検)
歯肉炎、歯周炎の判断と治療を要する歯周疾患のある者(歯科医による診断が必要)
◆歯式(ししき)
現在歯 乳歯、永久歯とも斜線又は連続横線で消す
喪失歯 永久歯のみを記入
要注意乳歯 保存の適否を考慮する必要がある乳歯
う歯 処置歯(○)シーラントは健全歯
シーラントかレジン充填か迷うときにはシーラントにする
未処置歯(C)
従来のC1〜C4の分類はしない
 
1. 現在歯とは健否にかかわらず診査した時点で口腔に存在する歯を言う
2. 外傷によって破損した歯は現在歯扱い(健全歯でなく現在歯)
3. 喪失歯(永久歯のみ)乳歯には、この記号は使用しない。喪失歯(△)とは、う触が原因で永久歯が喪失したもの。喪失歯(▲)とは、矯正・外傷・萌出異常等によって除去されたもの。(補助記号として使用)
4. 齲歯 未処置歯(C)処置歯(O)
5. 齲歯にサホライド塗布されている歯は、未処置歯として扱う。しかし、齲歯の進行がきちんと抑制されている場合は、治療勧告の対象としない。何も処置が施されていない齲歯と区別するためにサやS等の補助記号を入れておくと事後措置の指示の時に役立つ。(ただし、表面がなめらかでう窩が確認できないものは要観察歯(CO))
6. シーラント処置歯で齲歯(C)所見のないものは現在歯とする
7. 要注意乳歯(×)とは抜去にあたっては保存の適否を考慮する必要がある乳歯
8. 矯正治療中の者は、所見の欄に矯正治療中と記入
9. ブリッチの支台歯は処置歯、ポンテックは欠損として扱う。所見欄にBRと書くこと
10. 義歯は欠損扱い。所見欄にPDと書くこと
11. その他の疾病及び異常−−−病名を書く
◆その他の疾病および異常
口臭、上唇小帯異常、過剰歯、http://www.fk-gakusi.jp/images/sindan5.gif間過剰歯
例) 舌小帯短小   ゆ合歯
埋伏歯の疑い  無歯顎症
エナメル質形成不全
歯や歯肉だけではなく、口唇、口角、舌小帯、口蓋、口腔粘膜についても観察や精密検査を必要とする場合に記入する
◆所見

次のような事項があれば記入する

●  事後処置に関連して学校歯科医が必要と認める事項や要観察歯がある場合はCOと記入。
● 「歯肉の状態」が1のものについてはGO、2のものについてはGを記入する。
●  GOについて「歯垢の状態」は1または2のいずれかに該当することが多い。
該当する数字を○で囲む。
● 「歯列・咬合・顎関節」が、1または2の場合その状態を記入する。
例)顎−1 または顎−2
不正咬合−1または不正咬合−2などと記入する。
補綴を要する者、不適当な義歯などを保有する者の場合は、適切な処置にふさわしい時期と思われるケースについてのみ記入する。
◆歯の状態
歯式の欄の記号からそれぞれの欄の歯数を合計して数値として記入する。 通常は検査のあとで数値として書き込むようにする。
◆事後処置
保健主事・養護教諭と相談して、学校においてとるべき事後処置を具体的に記入する。